各種Webメディアでは、既に開発者インタビューが掲載済み。恐らく、事前取材なんだろうと思われる。とりあえず、ascii.jpのもので気になる部分を。
[開発者インタビューで秘密に迫る「VAIO X」 前編]
http://ascii.jp/elem/000/000/466/466130/
「インテルのCPUはこれまでずっと、とにかく『最先端・最高性能のCPUを作る』ことに注目していて、微細化された製造プロセスも、さらに性能を上げるために使われていました。『前へ前へ』という形ですね。たまにモバイルに回帰するんですが、気がつくとまた性能重視に戻ってしまう。モバイルの商品を担当している身からすると、本当にやりたいことに対して、(演算能力が)オーバースペックすぎる印象がありました」
うーん。モバイルに演算処理能力って本当に必要ないんですかねぇ、と思ってしまう自分はつくづくThinkPad信者なんだな、と再確認。というか、持ち運べる処理能力を突き詰めれば… って、そこはVAIO T(旧Type T)が担うところなのかな。処理能力的にVista / 7向きなデュアルコアCeleronモデルも出たことだし。
「考えたのは、『持ち運びを重視するために、なにかを犠牲にしない』ということです。X505と言うのは今から考えると、『薄さありき』で使い勝手を犠牲にした部分がありました。だからそうではなくて、きちんとお客様に価値を提供し、喜んでもらったうえで『こんなにキレイに商品にしました』というものができるはず、という確信がありました。そういう製品はぜひやるべきだし、『VAIOのひとつの理想形だよね』という考えに至ったのです」
だったら、”Pursuit of Perfection”として、そしてMacBook Airへのアンチテーゼとして、海外でも高評価を得たThinkPad X300シリーズみたいな路線を取るべきだったと思うんだよなぁ。やっぱり例にThinkPadを挙げちゃうのが信者故なんだけど。CPUがAtom、しかもグラフィック処理能力的に難のあるZシリーズありきな時点で「犠牲」を払っていると思わないんだろうか。
「Lバッテリーで10時間駆動が見えてきて、『じゃあ倍積めば20時間か?』という、わりと単純な話なんです。ただその過程で、重量の検討も見えてきて、『Xバッテリーを搭載しても1kgくらいですむ』ことが分かってきました。そうなると、『1kgで20時間って、欲しい?欲しくない?』という議論になる。誰もが『欲しい!』ということになりますよね(笑)」
確かにモバイルだったら、バッテリー駆動時間を多く確保したい、っていうのは分かる。ただ、Xバッテリーはその実装方法からしてモバイルの気軽さというものを犠牲にしすぎな感じがするのです。まあ、20時間(JEITA基準)持てば、よっぽどのことがない限りバッテリー交換はしないだろう、という前提のもとにこんな感じになっちゃったんでしょうけど、何かVAIOっぽい「美しさ」を感じないのは自分だけだろうか。
「Aeroをオフにしたのも同様です。パフォーマンス的に厳しいのは見えていたので、利用するユーザーのことを考え、あえてオフにしました。Aeroで実現できる機能とユーザーが必要とするものを天秤にかけ、パフォーマンスの向上を採ったのです。この点は、Atomのプラットフォームを採用すると決まった段階で、開発陣の中では共通の認識でした」
Windows 7をプリインストールしたマシンなのに、Windows 7最大のメリットの1つを「スポイル」せざるを得ないハードウェアってどうなんだろう、っていうのが正直な所。VAIO P(旧Type P)でAeroを有効にすれば分かるとおり、このハードウェアでAeroを動かすとかえって動作が遅くなるのも事実で、Aeroを最初から無効にするのもある意味正解だ。しかし、繰り返しだけど、OSのメリットをスポイルするハードウェアを使うのはどうなんだ、って話。VAIO XのせいでWindows 7の評判が悪くなることが心配。
「それに対してVAIO Xは、『やらなければいけないことを、外に持ち出してやる』ためのもの。それを効率良くすすめるために、必要な機能だけを提供するという発想をしました。type Zのように『すべての面でベスト・オブ・ベストを狙う』製品もあれば、VAIO Xのような製品もあっていいのでは、と考えます」
だったら、繰り返しだけどThinkPad X300シリーズみたいなコンセプトの商品の方が良いんじゃないかと思います。「やらなければいけないことを、外に持ち出してやる」にしては、オールラウンドじゃない気がする訳ですよ。プリインストールソフトウェアの削減は良いことだと思いますが。
と、言うことで、VAIO Xは、「プレミアムモバイル」なんかじゃなく、「プレミアム『ネットブック』」としか思えない件。それで良いんだ、って人もいるだろうけど、何か違う気がする。もしも、ThinkPad X300シリーズやMacBook Airと競うセグメントの商品として、SONYがこれを位置づけているとしたら、飛んだ勘違い。それだったら、VAIO Tの方がよっぽどマシ。というか、VAIO TをもっとブラッシュアップしたものがVAIO Xだったら、自分の印象も相当違ってたんだろうな、と思う次第。
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